介護職になってから、、、と言うわけではないのだろうけれど、同僚のおばさん達と昼休憩にランチを食べている時って、下ネタや昔の恋愛話が多い。
下ネタに関してはカレーを食べながらでもう○この話が出来てしまう介護職です。・・・困った職業病じゃ。
でも、今日のお昼はバレンタインデーが近いと言うことで恋愛話。
私が、まずテルミさんに、若い頃のバレンタインデーの思い出話を始めた。
「デートでさ。ベンチに座っていたら前からサッカーボールが転がってきてさ。
彼氏がカッコつけて蹴り上げようとして回した腕があたしの顔面に当たった。
3分間気絶したよ。鼻血出して。」
ぶははははは!!!!(爆笑するランチの一角)
次はテルミさんのお友達のウブな新婚初夜の話。
ハネムーンから帰ってきたお友達がテルミさんにお土産を持ってきた。
「どうだった?」と聞くと
「ちょっと見てよ、これ。」と背中のシャツをまくったそうだ。
背中に痛々しい紫色の傷があって、びっくりした。
テルミ「ど、ど、どうしたの?この傷・・・・。」
友達「凄いでしょ?凄い痣でしょ?」
テルミ「ま、まさか・・・・初夜からSMプレイやったの?」(ムチで打つ仕草をしてみせる)
友達「(爆)ち、ちがうわよ・・・・。聞いてよ。あたしの話を。お風呂に入っていたのよ。
お風呂で体を洗っていた。そしたらガラスのドアが開いて旦那が入ってきた。びっくりしたわよ。」
テルミ「旦那が入ってきたのね、一緒にお風呂に入ろうと。」
友達「そうなの。それが全裸だったのよ!!!!!!」
テルミ「そら、結婚したんだから、全裸で風呂入ってきたっていいじゃないの。」
友達「・・・・そんなの・・・そんな事初めてだったから・・・・。振り向いてびっくりして、立ち上がったら、水道の蛇口に背中を思いっきり打ち付けた・・・・。」
テルミ「それで、この痣・・・・。」
ぶはははははは!!!!(爆笑する食堂の一角)
*********************************
と散々笑った挙句、午後の業務、オムツ交換に走っていくJUNKOであった・・・・・。
トイレ介助しながら利用者さんに呟く。
「バレンタインデーだって・・・・くだらない・・・。あんなのチョコレート会社が商魂逞しくもうける為に消費者心理を利用した策略だってことよ。くだらねーーーー。」
利用者さんが「チョコじゃなくったっていいのにねえ」と同意してくれたところで、
「私はね、バレンタインデイにはろくな思い出がないんですよ。
鼻血出したり、夫婦喧嘩したり。
遠い目でバレンタインデイの思い出を探るづんこ・・・・・。
**********************************
その日ダンナは迷っていた。会社の同僚から「フィリピンパブに飲みに行こう」と誘いがあったのだ。
飲みに行く事に躊躇していたわけではなかった。 フィリピンパブ、というのが問題だった。
この所このフィリピンパブ絡みでちょっと妻づんこと揉めたことがあったのだ。
どうも先週の昼間 妻の元へお気に入りフィリピンパブのマリアが電話をしたらしい。
「もしもし、あ〜さんいるかしら?マリアだけど。」電話を受け取った妻は仰天してその後3日は
口をきいてくれなかった。 弁当も作ってくれなかった。 女性には安易に電話番号を教えてはならない。
もう1つ理由があった。 今日はバレンタインデイだった。
「あんた、今日はバレンタインデイだよ。チョコレートのケーキを焼くんだから。まっすぐ帰ってきてよ。
12時過ぎていたら鍵閉めちゃうからね。」
そんなこと、言っていたのである。朝。
ダンナは唸った.。 うーん。なんか、今日は辞めといた方がいいかなぁ。
夜になった。ダンナはしっかりフィリピンパブにいた。
そこは楽園であった。若くてかわいいね〜ちゃんがたくさん、まるで南国情緒漂う異国の地。
美味しいつまみ&お酒にアットホームな雰囲気。 暗い部屋に笑い声と話し声がけだるく響く。
ダンナは至福の時間を過ごしていた。 ショーは今まで見た中で最高だった。
「日本にいっぱい歌手とかいるけどさ、こういう所で歌うシンガーの方がよっぽど上手いんだよな。」
「あらあ!あ〜さん!ほめてくれてんの?ありがとう!もう!特別、あ〜さんにチョコも1つあげる!」
抱きつかれてポケットの中にチョコを突っ込まれたダンナはにやにやっと笑った後、急に表情を変えた。
「・・・・・あっ、チョコレートケーキ・・・・。今、何時?」
時計を見ると11時55分であった。 もうどうやって頑張っても約束の12時に家に戻るのは無理だ。
慌ててダンナはフィリピンパブを出ると息をきらして駅に走り家路を急いだ。
家に着いて玄関の前に立つ。時計を見るともう1時を回っていた。
妻づんこが鬼婆のように玄関で仁王立ちしている姿を想像すると憂鬱であった。
が、ドアノブに手をかけると意外にも鍵はかかっていなかった。
そ〜っと忍び足で廊下を進むと3人の子供の横で寝息を立てて寝ている妻の横顔が見えた。
良かった!寝ている!
しかし妻づんこは自分の立てた物音で目を醒ましたらしい。
「・・・・・遅かったのね。ケーキがあるよ?食べる?コーヒー淹れようか?」
妻づんこがのそのそと布団から起き上がる気配がした。
「あ〜、寝ていていいんだよ〜。」 妙に優しい言葉をかけながら ダンナはダイニングのイスを部屋の
壁際に置き 忍者のようにその上に素早く飛び乗った。そして時計の針を1時間と数分戻した。
イスに乗ってから降りるまでその間5秒の出来事であった。
妻づんこはとうとう布団から起き上がりガウンをかけてダイニングの部屋へやってきた。
寝ぼけていた頭がしっかりしだすと急に機嫌の悪い口調になった。
「あんたさぁ〜、朝、約束したじゃん!12時までに帰ってくるって。 ひどいじゃん。・・・・・あれぇ?
まだ12時前だ・・・、12時までには帰ってきたんだ〜。 じゃあ、いいっか〜。せっかくだから
チョコレートケーキ食べようよ。 せっかく作ったんだから。14日のうちに。愛が冷めないうちに。
ダンナは妻づんことチョコケーキをつまみながら談笑し「今度二人で映画でも見に行こうか」などと
愛想よく語りかけた。こうしてご機嫌を取り妻づんこが気分よく就寝するのを見届けて 時計をまた1時間遅らせ自分も床に着いたのであった。
こうしてダンナの悪巧みはまんまと成功し妻づんこはすっかり騙されたのである。
翌朝、ダンナが出勤した後、妻づんこはいつものように家の掃除をしていた。
「あ〜あ、だらしなく置きっ放しにして〜。」 ダンナの上着を拾ってハンガーにかけようとすると
上着のポケットの中に何かがパンパンに入っているのを発見した。
ポケットの中には小さいチョコレートがたくさん詰め込んであった。
そしてその下にはフィリピンパブのマリアとローズとアンナの名刺、
それから一枚のキップが入っていた。
そのキップには「関内→横浜」と記されなんと2月15日午前12時11分と表示されていたのある。
その夜、横浜のとあるマンションからづんこの「ぐやぢーー」と言う雄叫びとダンナの「ぎゃーー」と言う悲鳴が響いた。
**********************************
あたしにはバレンタインにいい思い出はない。
ふんっ!
コメントする